契約書って何に注意して見ればいいの?
A.法に触れない限り会社と労働者がどのような契約を結ぼうと有効です。そして一度契約した内容は守らなくてはなりません。ですから、契約書の見るべきところを知らなかったり、 記載内容を理解する知識がないまま契約してしまったりすると、不利な内容であっても守らなくてはならないことになりかねません。
逆に、知識を身につけてきちんとした契約を結べば、会社はこれを守らなければなりませんから、自分自身の身を守ることになります。契約書の以下の点をよく読んで契約するとよいでしょう。 詳しい知識についてはそれぞれのQ&Aにおいて説明しています。
1.雇用期間
・期間の定めがあるorない、ある場合にはどのような期間なのか
・更新はされるのか、されないのか、何らかの条件によるのか
・試用期間の有無(Q&A試用期間とは?を参照のこと。)
2.仕事の場所
3.仕事の内容
4.雇用の直接or間接(Q&A派遣とは?を参照のこと。)
5.労働時間
・始業、終業時刻
・残業の有無
・休日、休暇
・就業時転換(交番勤務のローテーションなど)について
※変形労働時間やみなし労働時間についての規定がないか確認しましょう。
変形労働時間の場合、これが導入されない場合と比べて残業代が少なくなる場合があります。
みなし労働時間の場合、残業をしても所定の時間働いたものとみなされ、残業代が一切出ない場合もあります。
6.給与
総額だけではなく、内訳についても確認しましょう。営業手当などの名目で、実質的には残業代である場合があります。(Q&A固定残業代とは?を参照のこと。)
e.g)大卒・大学院卒月給20万円(基本給+役割給+役割深夜給)
※役割給は15時間相当の固定残業代、役割深夜給は30時間相当の固定深夜割増手当。
※残業時間や深夜勤務時間数が0であっても固定で支給される。
7.賃金の控除(天引き)があるか(Q&A給料の天引きってどこまで許されるの?を参照のこと。)
8.退職に関する事由
・定年制の有無
・継続雇用制度の有無
・自己都合退職の手続き(退職の○○日以上前に届け出ることetc)
・解雇の事由及び手続き
9.社会保険への加入
社会保険はそれぞれ加入要件が法律で決まっています。要件を満たしているのか確認しましょう(Q&A社会保険は絶対入れるの?を参照のこと。)