POSSE vol.14

『POSSE vol.14 特集 間違いだらけ?職場うつ対策の罠』

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A5判/224頁/952円+税


『POSSE vol.14』が3月初旬から発売されます。

巻頭特集は「社会を生き抜く「武器」、社会を変える「武器」」です。 職場うつや過労が蔓延する日本社会。この時代を生き延びるにはどうすればよいのか?
社会の現状を冷静に見つめつつ、思考法や哲学、社会学などの思想を「武器」として現実と向き合う論考が話題を集めています。
瀧本哲史さんは「スペシャリティ」になるためのリベラルアーツを、國分功一郎さんは「退屈」と向き合い「贅沢」を楽しむ倫理学を、阿部真大さんは「承認」を得るための「居場所」を論じています。
一方、これらの「武器」では、社会そのものを変えられないのか?
思想という「武器」がもつ2つの可能性を追求します。

特集は「間違いだらけ?職場うつ対策の罠」です。現在、職場環境を原因としたメンタルヘルス問題が増加し、それを生み出すパワーハラスメントも含め、職場うつ対策をめぐる議論が活発です。
一方で職場うつを若者の自己責任とする意見も根強く、安易なうつ対策がさらに若者を追い詰めるケースも少なくありません。
そこで今回の特集では、職場うつを生む日本の職場の分析と、労働者側に立った対策を考えます。
まずは大手衣料量販店・X社を取り上げます。
従来の日本型人事制度から「決別」したX社では、精神疾患を患い、離職する若手社員が後を絶ちません。
この会社を辞めた若者たちの座談会をもとに、変貌する人事制度の構造に迫ります。
さらに、職場うつを生み出すパワーハラスメントへの実践的な対処法を、労働相談と労働法研究、産業医研究の最前線から検証します。


■vol.14目次

巻頭特集「社会を生き抜く「武器」、
社会を変える「武器」」

「「武器」なき人のための「武器」
瀧本哲史(京都大学客員准教授)

若者に武器を配る「軍事顧問」が説く、
「ブラック企業」問題を解決する処方箋とは?


「暇と労働の倫理学」
國分功一郎(高崎経済大学准教授)

競争、正社員から金融までを哲学する
そして「本来性なき疎外」の意味とは


「「うつ」と「居場所」の社会学――メンタル問題と「生きづらさ」」
阿部真大(甲南大学講師)×常見陽平(人材コンサルタント)

職場、キャリアアップ、ソーシャルメディア……
就活生と働く若者の「居場所」はどこか


特集「間違いだらけ?職場うつ対策の罠」

X社の職場うつ@
「座談会 元社員が語る「エリート企業」の労務管理」
X社の元社員

半年で店長になれ? 精神面を鍛える研修、
膨大なテスト勉強、長時間労働、うつ病の続出……


X社の職場うつA
「日本社会にコストを負担させるグローバル企業」
今野晴貴(NPO法人POSSE代表)

うつの社員を休職させて労災を逃れ、
健康保険に「フリーライド」…


X社の職場うつB
「うつを生みだす人事制度」
木下武男(昭和女子大学特任教授)

日本的経営のシステムから決別したX社は、
どのように「新たな会社人間」をつくりだしているのか


パワハラと労働法@
「ソフトな退職強要」という新段階――潜脱される解雇規制」
今野晴貴(NPO法人POSSE代表)

悪質な経営者が自覚する
「違法にならないハラスメント」


パワハラと労働法A
「「穏やか」な退職強要とハラスメントの法律実務」
笹山尚人(弁護士)

労働相談の現場から検証する
裁判に勝つための法規範と対抗措置


パワハラと労働法B
「「職場におけるいじめ」をめぐる労働法」
根本到(大阪市立大学大学院教授)

判例と法的論点、立法的規制について整理
ハラスメント規制に「ソフトロー」は有効か?


「産業医とメンタルヘルス」
三柴丈典(近畿大学准教授)

日本の産業医制度の現状と問題点
今後に求められる対策とは


「仕事とうつの問題を考えるためのブックガイド」
本誌編集部


連載「労働相談ダイアリー うつ病になってしまったら〜労災保険の使い方〜」
川村遼平(NPO法人POSSE事務局長)


連載「検証・格差論 就職氷河期における新入社員言説の研究」
後藤和智(同人サークル「後藤和智事務所OffLine」代表)


連載「われらの時代の働きかた 有期雇用規制の必要性と可能性
――田北百樹子の「シュガー社員」論を中心に」
熊沢誠(研究会「職場の人権」代表)


「生活保護受給者の就労支援を妨げるケースワーカーのパワハラ問題」
川久保尭弘(京都POSSE事務局)

家族離散の強要、外国人差別、義援金打ち切り…
紹介先が「ブラック企業」でも「断る権利などない」?


「ルポ 仮設住宅の住環境」
伊達千尋(仙台POSSE事務局)

阪神大震災から置き去りにされた住居対策
凍える被災者が必要とする支援とは


「「希望バス」とこれからの韓国労働運動」
鄭達竜(ライター)

「護送車の中」から世界に発信
「ツイップル革命」が労働運動を塗り替える


連載「…And Philosophy for All
議会制民主主義はいかにして反民主主義的でありうるか?」
國分功一郎(高崎経済大学准教授)


連載「労働と思想14 マルセル・モース――社会主義・労働・供犠」
溝口大助(東京外国語大学研究員)

教条主義的な階級闘争ではなく、
協同組合の「新しい道徳」(モラル・ヌーヴェル)による規制を


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POSSEとは

『POSSE』は日本で唯一の若者による労働問題総合誌として、2008年9月に創刊しました。NPO法人POSSEのスタッフが中心となり制作。労働・貧困問題をテーマに、現状、政策から文化までを論じています。

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