『POSSE vol.14』が3月初旬から発売されます。
巻頭特集は「社会を生き抜く「武器」、社会を変える「武器」」です。
職場うつや過労が蔓延する日本社会。この時代を生き延びるにはどうすればよいのか?
社会の現状を冷静に見つめつつ、思考法や哲学、社会学などの思想を「武器」として現実と向き合う論考が話題を集めています。
瀧本哲史さんは「スペシャリティ」になるためのリベラルアーツを、國分功一郎さんは「退屈」と向き合い「贅沢」を楽しむ倫理学を、阿部真大さんは「承認」を得るための「居場所」を論じています。
一方、これらの「武器」では、社会そのものを変えられないのか?
思想という「武器」がもつ2つの可能性を追求します。
特集は「間違いだらけ?職場うつ対策の罠」です。現在、職場環境を原因としたメンタルヘルス問題が増加し、それを生み出すパワーハラスメントも含め、職場うつ対策をめぐる議論が活発です。
一方で職場うつを若者の自己責任とする意見も根強く、安易なうつ対策がさらに若者を追い詰めるケースも少なくありません。
そこで今回の特集では、職場うつを生む日本の職場の分析と、労働者側に立った対策を考えます。
まずは大手衣料量販店・X社を取り上げます。
従来の日本型人事制度から「決別」したX社では、精神疾患を患い、離職する若手社員が後を絶ちません。
この会社を辞めた若者たちの座談会をもとに、変貌する人事制度の構造に迫ります。
さらに、職場うつを生み出すパワーハラスメントへの実践的な対処法を、労働相談と労働法研究、産業医研究の最前線から検証します。